プリント加工に使用する「版」ってなに?
オリジナルTシャツの最もポピュラーな加工方法のひとつ「シルクプリント」。
Tシャツ表面にプリントをする加工として、古くから親しまれた加工方法のひとつで、その作業工程においては「版」と呼ばれるプリントの型を作成し、その版をTシャツに押し当ててプリントをしていきます。今回は、そんなプリント加工の仕上がりの鍵となる「版」について詳しくご紹介します。
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意外と知らない「版」の役割
オリジナルTシャツにおける主なプリント方法については、
・版が必要となりシルクプリント(シルクスクリーンプリント)
・版を必要としないインクジェットプリント
・特殊な専用シートから熱転写させるデジタル転写プリント
などが各ショップで取り扱っておりますが、今回ご紹介する「版(はん)」は主にシルクプリントで用いられるデザイン型で、プリントする1色ごとに版を作成するところから始まります。つまり、プリントしたいデザインが1色のみであれば「版」はひとつで足りますが、3色とか4色になると、
その色数ぶん「版」が必要となりコストに比例する
ということになります。
言い換えると、小学校などで習った版画をイメージしてもらえば分かりやすいかもしれません。版画のプリントは基本的に黒1色が多かったと思いますが、複数色を用いるオリジナルTシャツのプリントなどは、
その色しか反映させないための型が必要となる
ので、色数ぶんの「版」が必要となるのです。
シルクプリントは、小ロットではコスパの悪いプリント方法となりますが、ロットが多いほど1枚あたりの単価が下がるので、中大ロット向けのプリント方法であることは、過去記事「デザインや素材に応じた様々なプリント方法」でもご紹介したとおりです。
「版」ができ上がるまで
では、実際に版ができるまでの一般的な作業工程を見ていきましょう。
ショップによって作業工程が異なる部分はあるかもしれませんが、ここではシルクスクリーンプリントの基礎知識としてご紹介していきます。
■「版」ができ上がるまでの作業工程
1、お客様から送られてきたデザインデータを専用シートにプリントする
2、「版」作成用の専用の木枠に目の細かな網を貼る(紗張りと呼ばれる工程)
3、2で作成した木枠の網の上に専門の液体を塗布して網目を埋める
4、1で作成したシートを網目に乗せ、紫外線を当てて専用の液体を固まらせる
5、専用シートを乗せた部分は固まらないため、残ったデザイン部分だけ洗い流す
6、十分に乾かしてから実際のTシャツに仮合わせしてプリント位置を決める
7、スキージーという専用の道具を使いTシャツにインクを乗せていく
8、多色刷りの場合は、乾燥させてから別の版を使って再度インクを乗せていく
9、プリント後に乾燥させたら完成!
こうしてみると、相当に手間が掛かっているのが良く分かると思います。
もちろん一度「版」を作成すれば、何枚もプリントすることができるので、プリントする枚数が多いぶん1枚あたりの制作コストが下がっていく訳です。逆にインクジェットプリントなどは、一枚ずつ専用機に掛けるため1枚の制作でも、100枚の制作でも1枚あたりのコストは変わらない、という点が大きな違いなのです。
シルクプリントの「版」まとめ
シルクスクリーンプリントは、オリジナルTシャツとは切っても切り離せない代表的プリント方法のひとつで、インクジェットにくらべて
インクの耐久性が高く色褪せも起こりにくいのが特徴
プリントする際には、プリントする色数に応じて版を作成する必要があるため、
多色刷りほど必要となる版の数が増えて初期コストは高め
になるというデメリットはありまあすが、制作枚数が多いほど1枚あたりの単価は安くなっていくため、
中ロット~大ロットの注文に適したプリント方法です。
クラスTシャツからイベントTシャツ、スポーツ大会等の参加賞などのノベルティなど、制作用途は様々です。
なお「版」を作成して、その版にインクを落としていく形になりますので、
細かなデザインやグラデーションなど複雑な描写には不向き
オリジナルTシャツを作成する際には、どの程度の枚数を作成するかによって、複雑なデザインを採用するか、シンプルなデザインを採用するかなども事前に決めておくと、満足度の高い仕上がりと、高コスパが実現できるようになります。
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